All of me why not take all of me
Can't you see I'm no good without you
Take my lips I want to lose them
Take my arms I'll never use them
Your goodbye left me with eyes that cry
How can go on dear without you
You took the part that once was my heart
So why not take all of me
1931年の作品。作詞 Gerald Marks、作曲 Seymour Simons。
32年には映画「Careless Lady」に使われたそうですが、以来多くの歌手に歌われ続けスタンダード曲の代表的なナンバーとなりました。F・シナトラは名盤『スイング・イージー』の中で最高にスィンギーな歌いっぷりを披露しています。ビリー・ホリディもこの曲は好んで歌っていますが、なかでも41年にレスター・ヤングと共演したアルバムは傑作と言われています。その後では、映画『真夏の夜のジャズ』でのダイナ・ワシントン。彼女の強烈ともいえる個性的でブルージーなパフォーマンスは圧巻といえるでしょう。それ以外では、もちろんルイ・アームストロング、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ボーン、ジョニー・ハートマンといった大所が歌いまくっていますし、比較的新しいところではキャロル・スローンがしっとりと歌いあげています。スィンギーで分かりやすいメロディーは日本でも多くの人から愛され、まさに”名曲”といえるのではないでしょうか。
歌の内容はちょっとスゴいですね!でも、本当に恋をしてしまうと、こういう気持ちになるのは別に不思議でもないと思います。 全てを奪う、全てを与える‥。男と女はそのように出来ているのでしょうから。お互いを求め合うことでお互いが昇華していく摩訶不思議な世界、 それが愛≠ニいうもの、かどうかなんて僕にはよく分かりませんけど、そういう重いテーマを内に秘めながらもこうして軽やかに歌ってしまえるこの曲って、 やっぱりいい曲なんだ〜。
この曲、僕が学生時代の頃からよく聴きました。またよく演奏されるというか、よくリクエストがかかりやすい曲なんですよね。 演奏する方ももう分かっていて、なんだ、また all of me かよ、なんて顔をしながらも別にイヤじゃなくて、 (逆に内心待ってましたと喜んでいたりして‥)演奏しているうちにノッてきてしまう、そんなイメージがこの曲にはあるのです。 それに色んな人から歌われ、演奏されているわけだから、色んなスタイルの all of me があって実に面白い。
いつだったか、会社で(まだ今みたいに不況の厳しい時代になる前のコト)音楽祭があって、 我こそはと思う社員が歌を歌うコンクールみたいなのがあって、その時ある人がピアノを弾きながらこの all of me を歌ったんだけど‥。カッコよかった〜。 僕のなかでは他の曲が全部吹っ飛んじゃうくらいにカッコよかった。ピアノも、歌も、スウィングしてる!その時僕はその他の曲を演奏する側に座っていたんだけど、 同じ舞台で一人の聴衆として聴き惚れてしまったのをいまでもよく覚えています。(その後何回か彼の歌と演奏を聴く機会がありました。) この曲、コンボでもよくやるけど、こうしてピアノを弾きながら歌うのって、最高に気持ちいいだろうなぁ。ちょっとウィスキーでも飲みながらなんて、いいよなぁ〜。 (また始まった、この呑んベーが!)
PHOTO PRESENTED BY RYU YAMAZAKI
Ryu's Photo Gallery 【DEEPBLUE】
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