Come Rain or Come Shine
I'm gonna love you, like nobody's loved you
Come rain or come shine
High as a mountain and deep as a river
Come rain or come shine
I guess when you met me
It was just one of those things
But don't ever bet me
'Cause I'm gonna be true if you let me
You're gonna love me like nobody's loved me
Come rain or come shine
Happy together, unhappy together and won't it be fine
Days may be cloudy or sunny
We're in or out of the money
But I'm with you always
I'm with you rain or shine
ジョニー・マーサー作詞、ハロルド・アーレン作曲による1946年の作品。ミュージカル「セントルイス・ウーマン」に挿入された曲ですが、ミュージカルは失敗作に終わり、この曲だけがスタンダードとして残りました。アーレンは映画やショー、ミュージカルの作曲まで手がけるアメリカを代表するコンポーザーの一人です。『Its’s only a paper moon』 『Let's fall in love』 『Over the rainbow』などの作品が有名ですが、ジョニー・マーサーとのコンビではこの曲の他に『That old black magic』 『Blues in the night』などがあります。この曲のボーカルでは何といってもサラ・ボーンがいいです。しっとりと情感豊かに歌い上げるテクニックはサラならではのもの。チェット・ベイカーもあの甘くて気だるい声でこの曲を彼独特のカラーに染め上げています。他にもビリー・ホリデーやクリス・コナー、ローズマリー・クルーニー、フランク・シナトラなど多くの歌手が歌っていますが、ヨーロッパ出身のアン・バートン、モニカ・セッテルンド、カーリン・クローグなどのボーカルも定評があります。特にモニカはビル・エバンスとの共演盤が有名です。インストではこのビル・エバンスのほか、アート・ブレイキー、ソニー・クラーク、アート・ペッパー、ウイントン・ケリー、ウエス・モンゴメリーはじめまだまだ多くのアーティストが取上げています。
この『Come rain or come shine』は曲のタイトルとしては珍しい命令形になっていて、直訳すると「雨でも晴れでも(来るなら)来い」と言っています。ラブ・バラードなのにそんな「矢でも鉄砲でも持って来い」なんて言い方はちょっと似合わないのでは、などと思ってはいけません。「私は今までの誰よりもあなたを愛したい。山のように高く、河のように深く、たとえ雨が降ろうと、陽が照ろうと」と歌っているのですからバリバリのラブ・バラードです。(笑)
この部分が誕生した時のエピソードがあります。作詞家のマーサーは詩を作る時はいつも一人になってするそうなのですが、このアーレンだけは特別で、この時もアーレンの部屋で彼のピアノに耳を傾けながらソファーで歌詞を考えていたそうです。マーサーは「I'm gonna love you, like nobody's loved you」と歌いましたが次が出てきません。するとアーレンがピアノを弾きながらふざけて「Come hell or high water」(地獄でも高波でもやって来い)と続けると、マーサーは「なんだ、どうしてそれを思いつかなかったんだろう。Come rain or come shine だよ!」と言ってこの曲が出来上がったそうです。いつもはアーレンが書いた楽譜を家に持って帰って次の日に仕上げるというパターンだったのに、このときばかりはその日のうちに曲が完成してしまったという話です。
今回この曲を選んだのはサラ・ボーンのボーカルが好きだから、というのは表向きの理由で、実はサラ・ボーンのこの曲を聴くと、ある馴染みの店で飲んでいる時の気分に浸れるからだったりするのです。(これでノンベイの正体がバレバレ…(^^ゞ) このお店、『ALWAYS 三丁目の夕日』に出てきそうな昭和30年代風のレトロな雰囲気で、バックにこういうジャズ・ボーカルがずっと流れていてすごく落ち着くというか、癒されます。(今流行りの「隠れ家」的っていうのかなぁ) それに加えてお酒が旨くて、料理が旨くて、ママさんが美人とくれば、もう行かないわけにはいかないでしょ。(笑) そこではバーボンより何故か蔵元直送の日本酒。冬のお薦めはホット・ワイン。そんなこと書いてたらまた飲みたくなってきましたぁ。^_^;
PHOTO PRESENTED BY 【Four seasons】
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