Days of Wine And Roses





The days of wine and roses
Laugh and run away like a child at play
Through the meadowland toward a closing door
A door marked "Nevermore" that was't there before

The lonely night discloses
Just a passing breeze filled with memories
Of the golden smile that introduced me to
The days of wine and roses and you





1962年、ジョニー・マーサー作詞、ヘンリー・マンシーニ作曲、同名の映画の主題歌です。これくらいの年代の作品ですと、 私も何となく聴き覚えがあるような気もします。 記憶に残っているのはアンディー・ウイリアムスの美しい声とバックコーラスの ハーモニーがとてもきれいだった ということです。 ただし映画の主題歌であることなどはもちろん知りませんでした。 (でも映画の中で歌っているのはアンディーのようです。)その後大勢の人に歌われ、演奏されてきたこの曲、今ではジャズの世界でもスタンダードの仲間入りしたと言っても いいのではないでしょうか。

この、何となくロマンチックなタイトルからすると、甘いラブ・ロマンスを想像してしまいます。 ところが、実際にはアルコール中毒をテーマにしたかなりシリアスな重い映画なのです。 アル中の夫を理解しようとした妻もアル中になり、バラ園で働いてやり直そうとしますが、やがてまたワインのボトルを手に…。 夫は立ち直ったものの、妻はとうとう治ることなくやがて二人は破局へ…。

もう二度とくぐってはいけない扉(a door marked "Never more")をくぐってしまう人間の弱さ。そんな誰にも起こり得る人間の不幸を、 ジョニー・マーサーは短い詩に凝縮させ、この美しいメロディーに乗せています。62年アカデミー賞の主題歌賞にはこの曲が選ばれました。アンディー・ウイリアムのほか、フランク・シナトラやカーメン・マクレー、ジュリー・ロンドンなどが歌っていますが、インストではオスカー・ピーターソン、ビル・エバンス、ソニー・クリスなどの演奏がよく聴かれているようです。『テネシー・ワルツ』で有名なあの
パティー・ペイジもこの歌を歌っています。

ところで作詞のジョニー・マーサーですが、 彼についてのエピソードを一つご紹介しましょう。彼は大の酒好きで(ウー、親しみが湧くなぁ〜)、どちらかと言うとあまり酒癖のいい方ではなかったようです。よく飲むと絡む人がいますよね。どうもそういうタイプだったようで、酔うと絡んでその度に大騒動になり、かなりの人から嫌われていたらしいのです。しかし朝になると反省して、相手の部屋にバラの花を送っていたそうなのです。あるときパーティーで歌手のジョー・スタッフォードと飲んでいて、例のごとくスタッフォードに絡み始めました。スタッフォードは慌てて言ったそうです。「ジョン、お願いだからやめて。あたし、朝あなたからバラの花なんかもらいたくないわ。」  この先制パンチは実に効果テキメン、マーサーは急にシュンとしておとなしくなったそうです。でも、さすがにこの曲の作詞家だけあって 「wine」と「rose」を地で行く方だったんですね。
^^




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