Don't Get Around Much Anymore
When I'm playing solitude I took a book down from the shelf
And what with programs on the air I keep pretty much to myself
Missed the Saturday's dance
Heard they crowed the floor
Couldn't bear without you
Don't get around much anymore
Though I'd visit the club
Got as far as the door
They'd have asked me about you
Don't get around much anymore
Darling I gess
my mind's more at ease
But nevertheless
why stir up memories
Been invited on dates
Might have gone but what for
Awfully different without you
Don't get around much anymore
デューク・エリントン作曲。1942年、アルト・サックスのジョニ−・ホッジスの為に作ったとされていますが、ボブ・ラッセルの作詞により 多くの歌手が好んで唄うようになりました。
メル・トーメ、ハリー・コニック・Jr、ビング・クロスビー、キャロル・スローン、ナット・キング・コール、バリー・マニローなど、色々な歌手が歌っていますが、僕が持っているのは トニー・ベネットとエリントンの共演しているやつ。多少あっさりしていますが、ゆったりとしたテンポのうちにエリントンらしいスインギーな演奏とベネットの のびのびとした歌いっぷりがいいです。
でもいかにもアメリカ的な内容の歌ですね。「あなたがいないんじゃ出歩く気にもならない」なんて事を軽いノリで歌い上げてウェット感があまり感じられない。 でも日本も最近そんな傾向の歌が多くなってきたような気がします。ユーミン(ちょっと古い?)あたりからそういう人が出てきたように個人的には思いますけど、あくまで個人的な 思い込みですので違ってたらごめんなさいです。
と、ここまでのコメントでこれまで終わっていたのですが、先日私の先輩であり、音楽の師匠である 高橋先生から次のメールを頂きました。
Don't Get Around Much Anymoreや Satin Doll等エリントンナンバーは ご存知のようにバンド又はホーン奏者用に書いた曲で、後から詩がついたわけで、はっきり言って皆取ってつけた内容です。
勿論歌を聴くのもたまにはいいけど是非本物のホッジス節でお聴きになることをお勧めします。
私も上記2曲は自分のライブでよくやる曲ですが、本物のホッジスは背筋が寒くなるくらい味があってしびれるとはこのことです。
となると一刻も早くこの曲をホッジスの演奏で聴かなくてはと、先日早速CDを買ってきました。アルバム・タイトルは 『JOHNNY HODGES WITH BILLY STRAYHORN AND THE ORCHESTRA』 です。その1曲目が「Don't Get Around Much Any More」なんですけど、聴いた途端、なるほど、やられた!って感じになりました。そうですよね。これを聴かないでこの曲を語るなんて、ホッジス様に申し訳なかったと 心から思いました。これがジャズなんだって思いましたね。いやぁ、恐れ入りました。参りました。素晴らしいです。高橋先生のおっしやる「背筋が寒くなるくらい味がある」 という意味が少し分かったような気がしました。それにこの曲、ビリー・ストレイホーン率いる御大エリントン抜きのエリントン楽団をバックにホッジスが朗々とサックスを 謳いあげていて何とも素晴らしい。(もちろん他の曲も!)高橋先生、本当にありがとうございました。