Sophisticated Lady
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They say into your early life romance came
And in this heart of yours burned a flame
A flame that flickered one day and died away
Then with disillusion deep in your eyes
You learned that fools in love soon grow wise
The years have changed you somehow; I see you now
Smoking, drinking, never thinking of tomorrow, nonchalant
Diamonds shining, dancing, dining with some man in a restaurant
Is that all you really want?
No, sophisticated lady,I know
you miss the love you lost long ago
And when nobody is nigh you cry
1933年にデューク・エリントンが作曲し、『Moonlight Serenade』や『Star Dust』の作詞者ミッチェル・パリッシュが後から詞を付けています。クレジット的にはアービン・ミルズの名前も作詞者として入っていますが、実際には楽譜出版社を経営するミルズがパリッシュの詞に目を付けて自社に持ち込んだ、というのが真相のようです。ビリー・エクスタイン、ビリー・ホリデー、サラ・ボーン、ローズマリー・クルーニー、エラ・フィッツジェラルド、アニタ・オデイ、ナンシー・ウィルソン、キャロル・スローンなど多くの歌手が歌っています。ジョニー・ホッジスのアルトも痺れますね。それにしてもずいぶん昔の曲なのに、どうしてこう洗練されたメロディーなんでしょうね。もともとこの曲、エリントンが通った学校の女性教師をイメージして作った曲だそうです。ですのでこの詞はエリントンがこの曲を作ったときの考えとは大分違っているようなのです。
でも、もともと音楽って個人の自由な解釈の上に”音を楽しむ”ものと思えば、曲を作った人、詞を作った人、それを聴いた人、それぞれが自分の自由なイメージを膨らませて 楽しめばいいと思うのです。ですから、別にそこで曲と詞がそれぞれの作者の思惑と違ったものになったとしても、それはそれでいいのではないかと思います。 よく曲が先か、詞が先かなどと言われますけど、どちらか先に出来た方を聴いて、あるいは読んでイメージを作り上げてから残りを仕上げるということを日常やっているんですよね。 それを一人でやる場合は詞の世界、曲の世界があまり違わないんでしょうけど、それぞれを全くの別人がやる場合はこういうことも起こり得るということなのでしょうね。
インストで聴いても充分優雅でロマンチックなこの曲、それを聴いて作ったパリッシュの詞もそれに負けず劣らず洗練されていると思います。 先程私は「ずいぶん昔の曲なのに〜」と書きましたが、多分そうではなくて、”昔の曲だから”と言った方が正確かも知れません。 むしろ昔の方がこういう優しくて素直な曲が多いような気がします。シンプル・イズ・ベストではないですが、あまりにテクニックや理論に走る現代音楽よりは素朴で素直な音楽の方が聴く耳にスッと入るというか、心に染み込むってこともあると思うのです。ポップスの世界でも今リバイバル・ブームが起きているようですし…。
この曲、学生時代に初めて先輩達の演奏で聴きました。譜面が古くて色褪せているのですが、あるとき「ダンパ」 (オ〜、懐かしい言葉!昔流行った”ダンス・パーティー”のことですよ)のラスト近くで先輩達が演奏したこの曲を聴いて、 なんていい曲なんだろうと感動した覚えがあります。そう、昔はエリントンとベイシーが大半を占めていたような気がしますけど、スイングしてノッた後は こうしたムードある曲で〆る、というのが当時の「ダンパ」のセオリーでありました。^_^;
PHOTO PRESENTED BY 【Four seasons】
Photo material website
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