Tea for Two




tea for twoI'm discontented with homes that are rented
So I have invented my own
Darling this place is a lover's oasis
Where life's weary chase is unknown
Far from the cry of the city
Where flowers pretty caress the streams
Cozy to hide in, to live side by side in
Don't let it abide in my dreams

Picture you upon my knee
Just tea for two and two for tea
Just me for you and you for me alone
Nobody near us to see us or hear us
No friends or relations on weekend vacations
We won't have it known, dear, that we own a telephpne, dear
Day will break and you'll awake
And start to brake a sugar cake
For me to take for all the boys to see
We will raise a family
A boy for you, a girl for me
Oh can't you see how happy we would be?





1924年の作品で、作曲はヴィンセント・ユーマンス、作詞はアーヴィング・シーザーです。翌25年のミュージカル「ノー・ノー・ナネット(No,No,Nanette)」で使われました。その中でこの曲だけが有名になり、このミュージカルが映画化されたときは、『Tea for Two』の題名に変わってしまいました。この曲が誕生した時のエピソードも今までいくつかご紹介したような、偶然の産物といえそうです。シーザーはある日ユーマンスと曲を書いていましたが、疲れたので仮眠を取ったそうです。夜にはパーティーに行く予定もあり、しばらく眠りたかったのに、眠ったと思ったらすぐにユーマンスに起こされてしまいました。曲が出来たからすぐに詞をつけてくれというのです。「明日にしようよ〜。眠いよ〜」「うんにゃ、ダメ!すぐ作って!」と寝かせてくれません。ついにはピアノのところまで引きずられてしまいました。こうなったら仕方ないと諦め、とりあえずテキトーに作っておこうと寝ぼけまなこで作ったものをユーマンスに渡しました。次の日、それじゃこれから始めようかな〜と昨日の続きをやろうとすると、いや、もうあれでいいとユーマンス。ヘッ?と思っても頑として聞いてくれません。結局、半分寝ながら書いた歌詞が世に出てヒットし、スタンダードになってしまったというワケなのです。


この曲、曲名の通り結構デュエットで歌われることが多いようです。最初のミュージカルのときはゴードン・マクレエとドリス・デイによって歌われました。他にはジョー・スタッフォードとゴードン・マクレエ、サミー・デイビス・ジュニアとカーメン・マクレエ、ピプ・ヒントンとピーター・マンダーなどがあります。ソロではリー・ワイリーエラ・フィッツジェラルド、アニタ・オデイ、ブロッサム・ディアリーサラ・ボーン、トニー・ベネットなど大勢の歌手が歌っています。インストでは、まずトミー・ドーシー楽団がチャチャスイング両方で聴かせてくれます。またスリリングな演奏でこの曲の定番ともなっているアート・テイタムやバド・パウエル。その他テディ・ウィルソンレスター・ヤングの演奏もよく聴かれています。



僕の膝に乗った君を想像してみて
そして二人でお茶を飲むんだよ
僕と君だけ、他には誰もいない
誰もそばにいないし誰も見ていないんだ
週末休みの友達も、親戚もね
電話があることだって知らせない


夜が明けて君は目を覚ます
そしてシュガー・ケーキを焼き始めるんだ
僕はそれを持っていってみんなに自慢するよ
一緒に家庭を作ろう
君には男の子、僕には女の子
どんなに幸せか分かるよね

と、まあかなり他愛もない内容の歌詞で、軽いタッチのラブ・ソングという感じがします。やはりシーザーさんが眠い目をこすりながらササッと書き上げただけのことはあって、あまり深刻でないところがこの曲の曲想とも合っているような気がします。明るい昼間向きの曲(このMidnight Jazzのサイトには向かない??)のような気がしますが、たまにはお酒ばかり飲んでないでお茶でも飲みながらジャズを聴くのもいいかも知れません(笑)。でもこの曲を聴くと、私はなんとなく昔の「ダンパ」を思い出してしまいます。ダンパ用のにわか講習会でダンスを最初に習うとき、まずこのチャチャから始まるんです。で、大抵かかるのがこの曲。フォークダンスに毛が生えたような単純で、でもちょっと気恥ずかしいぎこちなさを感じながら踊った記憶が懐かしい・・・。でも、演奏する側になると、練習の時はいつもおこられてばかり。スタッカートのタンギングが意外と難しくてうまくできない。これも懐かしい思い出です・・・。









PHOTO PRESENTED BY 【Four seasons】
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