Take The "A" Train

take the a train
デューク・エリントン楽団のオープニングテーマとして超有名な曲です。1941年、ビリー・ストレイホーンの作曲。

この「A train」ってニューヨークの地下鉄のことだそうです。
でも何故か出だしで≪汽笛≫をつけるミュージシャンも多くて、それって最初の儀式みたいなもの?なんて思っていました。 つまり1941年この曲が作られた当時はまだ地下鉄になっていなくて、実際ピーポーって地上を蒸気機関車が走っていたのかも知れないなんて勝手に思っていたのです。 ところがもうちょっと調べてみると当時は地下鉄でも蒸気機関車を走らせていたんだそうです。ですからこの曲で演奏される出だしの汽笛は当時の実際の姿を忠実に再現していた ということが分かってちょっと驚きました。

クリフォード・ブラウンの演奏も≪汽笛≫が出だしとエンディングにサービス?されているほか、中身はブリリアントな音色とスリリングな演奏で楽しめます。ボーカルではキング・シスターズサラ・ボーンアニタ・オデイキャロル・スローンなど多くの歌手に歌われています。

    You must take the "A" train
    To go to sugar Hill way up in Harlem
    If you miss the "A" train
    You'll find you've missed the quickest way to Harlem
    Hurry, get on now it's coming
    Listen to those rails a-thrumming
    All board ! get on the "A" train
    Soon you will be on Sugar Hill in Harlem




ニューヨーク、地下鉄といえばやはり気になるのは2001年9月11日の同時多発テロ事件後の様子です。事件直後のYOMIURI ON LINE の10月4日版には 次のような記事が載っていました。

1918年に開業した同市の地下鉄は、マンハッタン島を中心に市内全域を走り、同センター周辺には「1・9号線」など 3路線が通る。市交通局の調査チームは、ビル崩落現場の南約200メートルのレクター通り駅から1・9号線の線路に 沿って現場に入った。
同センターの真下にあるコートランド通り駅では、落下して来た巨大なビルの鉄骨が天井や壁を突き破っていた。 落盤事故のようなすさまじさで、トンネルも約500メートルにわたって埋没していた。1・9号線は地下約2・5メートルを 走る浅い構造になっていたため、被害が大きかったとみられる。
 また、外見上は無傷に見えるレクター通り駅でも、天井を支える鉄製の柱の一部が重みに耐えられず、 くの字形に曲がっていた。
 市交通局は「見た目には大丈夫そうな所でも、ビル崩落の衝撃で強度が不足するなどの影響が出ており、 いつトンネルが崩落するかわからない」としている。
 ロイター交通局長も「この状態を片づけるだけで相当な時間がかかる。路線を開通させるとなると何年かかるか 見当もつかない」と話しており、同局では、ビル周辺のがれきの取り除き作業が終了後、復旧作業の検討を始める方針だ。


本当に衝撃的な事件でした。エリントンもストレイホーンもまさかこんなことがおきて、地下鉄がこんなになるなんて思ってもみなかったでしょうね。 あれから1年以上が経ち、ニューヨークも表面上は何もなかったように落ち着きを取り戻したようです。でもそれまであったものの存在感があまりにも大きすぎて、それが一瞬のうちに 崩れ去った喪失感は人々の心の痛みとしてずっと残っているような気がします。ましてや最愛の家族や友人、同僚を亡くした人たちの心の傷はそう簡単には消えることはないでしょう。 自らを犠牲にして勇敢に戦った消防士達の勇気には心からの敬意と賞讃を払いたい気持ちで一杯です。またすべての犠牲になった方のご冥福をお祈りしたいと思います。











PHOTO PRESENTED BY RYU YAMAZAKI
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