Wave

wave



So close your eyes, for that's a lovely way to be
Aware of things your heart alone was meant to see
The fundamental lonliness goes whenever two can dream a dream together

You can't deny, don't try to fight the rising sea
Don't fight the moon, the stars above and don't fight me
The fundamental lonliness goes wherever two can dream a dream together

When I saw you first the time was half past three
When your eyes met mine it was eternity

By now we know the wave is on its way to be
Just catch the wave, don't be afraid of loving me
The fundamental lonliness goes whenever two can dream a dream together





1967年、アントニオ・カルロス・ジョビンの作詞・作曲。彼の一連のボサノバ曲のうちでは比較的新しい作品です。これまでのほとんどの作品がポルトガル語の詩に対してアメリカの作詞家が英語の詩をつけていたのですが、この曲に関しては彼自身が英語の詩をつけています。71年発売のジョビン、デオタード、ドン・コスタと組んだシナトラ盤が話題になり、その後70年代後半からボサノバ曲としてスタンダード化していきました。アニタ・オデイ、サラ・ヴォーンなど多くの歌手により歌われ続けています。フランスジャズ界のスター、バルネ・ウィランもクールな演奏を聴かせてくれています。
でも、いかにも軽いタッチで、粋で、ボサノバらしいボサノバという感じがします。詩の内容にしてもちょっと民族の違いというか、こんなに堂々とというか、図々しくというか、女性を口説くなんてやりすぎって思うんですけど、(Just catch the wave, don't be afraid of loving me ) まあ、それがこの曲の雰囲気というかノリみたいなもので、これがボサノバっていうもんなんでしょうね。




ジャズ詩大全の著者、村尾陸男氏のこの曲に関しての含蓄あるコメントがありますので、ちょっと拝見してみましょう。
<波>とは、君と僕が結ばれる運命にあって、その運命という波がもうこちらに押し寄せてきている、あとはその波を逃さぬように掴まえるだけだ、という趣旨の波である。
 男にとってはこういうふうに優しく女性を口説くことができれば最高なんだが、ことはなかなかそうは運ばない。<僕を愛することを恐れちゃいかん>なんて言うには、結局のところ絶大なる自信に裏付けられていなければならないこと、自分が自分にそれだけの評価を与えられること、しかもその評価は自分の独断や偏見ではなく充分に客観的なものでなければいけないということ、などと考えていくと、いやいやこれは大変、大変!

なるほど、何となく安心しました。先ほど書いた私の”戸惑い”を代弁してくれているようで、同じ日本人として共感を覚えます。やはり日本人は日本人らしく、ですよね。

エッ、そんなこと言ってたら日本人女性はみんなガイジンに捕られちゃうって?そ、そんなことって、あり???




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